原題・「Still Crazy」・1998年・イギリス
監督・ブライアン・ギブソン
●あらすじ
伝説の「ウィズベック野外フェスティバル」を最後に人気ロックグループ・ストレンジ・フルーツは解散した。
それから20年後、ただのオヤジとなったメンバーが「ウィズベック'98」を目指して再結成をもくろむ。
挫折感の底に埋もれていた“まだまだやれるぜ"精神。果して彼らは夢を、伝説のサウンドを、自身を、失われたチャンスを、逃したロマンスを取り戻せるのだろうか・・・
●感想・・・観たのは初めて
音楽映画では珍しいイギリス映画。傑作ではないけど佳作な音楽映画。
70年代の音楽事情が、ある程度判るとより楽しめる音楽映画で、面白いと思う人の対象年齢が高そうな映画かも。
ストレンジ・フルーツ(架空のバンド)は、70年代の様々なバンド(ネタ)の集合体なので、作中ではどこかで聞いたような話や、あるある的なエピソードが描かれます。
フェスでの出番を、モット・ザ・フープルの後でユーライヤ・ヒープの前なんてのがツボでした。
今では大物バンドの再結成や再始動は珍しくもなんともない事ですが、この映画が公開された頃はまだ珍しかったような記憶があります。
70年代ネタと90年代末期の二つの時代の音楽事情も描かれております。
良く言えば夢よもう一度的なドラマ。実際には燃えカスとなったオヤジ達が、やり残した事を成し遂げ、あわよくば・・・的な人間味あふれるドラマ。
●音楽
作中で演奏されるストレンジ・フルーツの曲は70年代風のオリジナル曲。これがなかなか良く、現在サントラ盤を探しております。入手したら取り上げてみたいと思います。
●出演陣
ジミー・ネイル以外は、ミュージシャンではなく役者というのが驚き。
英国俳優の渋い面々が揃っております。