原題・「The Big Year」・2011年・アメリカ
監督・デヴィッド・フランケル
●あらすじ
離婚を経験し、36歳になった今でも実家暮らしのブラッド。仕事放棄気味の大企業の社長スチュー。何度目かの結婚生活も倦怠期中のボスティック。
バード・ウォッチングというニッチな趣味を持つ3人は、家族や会社を投げ出して、1年でいかに多くの鳥を目撃したかを競う大会「ビッグイヤー」に参加することを決意する。
お互いを出し抜こうと騙し合い、蹴落とし合う、あまりにも大人げない戦いの始まりだった・・・
●感想・・・観たのは初めて
原作はマーク・オブマシックの小説。
出演陣と宣伝文句の大人げないオトナたちの旅を描いた“バード"フル・コメディから、コメディ要素の強い映画だと思っていたのですが・・・良い意味で期待を大きく裏切ってくれた映画でした。
「ビッグイヤー」は、1年間で北米大陸で見つけた野鳥の種類を競う大会。映画内のセリフにもありましたが、何でも競争にしてしまうのはアメリカならでは。
名誉の為に資金と時間を費やすだけでなく、人生をも賭ける姿が描かれます。
前年度優勝者で、連覇と新記録を狙うボスティック。
バード・ウォッチングが題材なので、双眼鏡をのぞくシーンが多い映画。
このシーンはアッツ島(実際はロケ地)。バードウォッチングでアッツ島まで実際に行くそうです。
珍しい鳥がいるならば僻地、ゴミ処理場、砂漠、森林、海などどこへでも行きます。
暑さ寒さ雨、雪、嵐の中でもバードウォッチング・・・
良かったのは
・似たり寄ったりの物語の映画が多い中、「ビッグイヤー」を含め題材&物語が目新しく新鮮。
・画面に映し出される北米各地の雄大&美しい自然が良い(ロケは大変そうですが)。
・スタンドプレーに頼らないメイン3人の演技が良く、それぞれの役割を果たしております。
・たかがバードウォッチング、されどバードウォッチング、これに尽きます。
鳥を追い求める事で、自らの人生を追い求める3者3様の生き様が良いです。幸せの青い鳥ではないですが、実は身近に存在する幸せも描かれております。
ちょっと疲れた時、行き詰まった時などに観るとリフレッシュできる映画。
残念な事にこの映画大コケしてしまったようで、興行収入は燦々たる結果に終わったようです。
題材がマニアックすぎなのと、予告や画像では良さが伝わらなかったからかも。正直↓の予告編は良さの半分も伝えられておらず。