「佐々木泉/墨戯王 べいふつ」
・出版社 小学館・全1巻(B6版)
・出版年 2004年
・掲載誌 ビッグコミック・オリジナル増刊号
・入手度 普通
・ジャンル 人物伝/歴史
・おすすめ度 ★★☆ 米芾。
中国・宋の時代に、三大書家の一人・米ふつあり! 名品を求めて西へ東へ、怪しき才人が己が趣味のため、書画を愛するため、今日も宮中を跋扈する!
欲しい物を手に入れる為には手段を選ばない米芾。
宋代の三大書家の一人でありながら凄まじい蒐集癖が有名で、書画、名品、奇石などを収集。
米芾(Wiki)を描いた作品で、この作品を読んで初めて知った人物でした。
譲ってもら書を返却する事に・・・
二枚の書を差出、持ち主に真贋を決めさせ、偽書を破り捨てる米芾だが・・・
なんと二枚とも米芾が作った贋作で、本物は米芾の手元に・・・
本物を借りて、返す時には自分の作った贋作・・・そして手元には本物をと、恐ろしいコレクターっぷりが描かれております。
そんな姿が毎度毎度描かれており、常習犯だったようです。
王詵との争いは、コレクター同士の楽しい奪い合いで、いつの世も人間の物欲は変わらずな姿が微笑ましく描かれます。
宋代末期の徽宗(Wiki)の時代が舞台。徽宗について調べると、皇帝としては無能だけど、書画の才に優れ、北宋最高の芸術家と名を残しているそうです。
皇帝としては国を滅ぼす原因となるくらい無能だったようで、北宋は滅亡への道へまっしぐら・・・
こんなマニアックなネタを漫画化したなあと思うばかり。
個人的には判りやすい&面白い&ためになる作品でした。