「福満しげゆき/僕の小規模な失敗」
・出版社 青林工藝舎・全1巻(A5版)
・出版年 2005年
・入手度 普通
・ジャンル エッセイ ドラマ
・おすすめ度 ★★ 好き嫌いが別れる作品。
先に著者の「僕の小規模な生活」(モーニング連載、現在長期休載中)を読み、この作品の前の時代が描かれているのが本作で、出版社の違いなのか著者のメンタルの違いなのか判らずですが、鬱々度の高い作品。
漫画をひたすら書く主人公・・・この後工業高校を退学~定時制高校に入学~大学へ推薦で入学するも退学。それでも漫画は描き続ける。
将来への不安、漫画家として世に出れるか?などが描かれます。独自の絵もあいまって鬱々とした展開が続きます。
暗い青春時代の中にも色事があり、奥さんとの出会いや色恋が描かれるのですが、それよりも著者の青春の叫びというか本能の叫びのほうが面白い。
Wikiで調べると本作は連載時の原稿料が出版社から出ていないとの事で、なんとも恐ろしい。
昔はあんまり好きではなかった福満作品ですが、絵に慣れて楽しんで読んでおります。この作品の続きが「僕の小規模な生活」で、こちらの作品の方がややマイルドな作風だと思います。