「原哲夫・隆慶一郎/影武者 徳川家康」
・出版社 集英社・全6巻(新書版) 徳間書店・全4巻(完全版・A5版) 全3巻(文庫版)
新潮社・全4巻(B6版) コンビニコミック有
・出版年 1994年~1995年
・入手度 普通
・ジャンル 戦国時代
・おすすめ度 ★★★ 設定と絵が良い作品。
徳川家康にも寸分違わぬ影武者がいた!影武者の世良田二郎三郎は、関が原の闘いで討ち死にした家康の意志を継ぎ。影武者として天下太平の世のため立ち上がる。
大ヒットした「花の慶治」の原作・作画のコンビが同じ戦国時代を描いた作品で、家康は影武者だった・・・という設定で描かれた力作。
同じ戦国時代を描いた作品ですが、前田慶治という好感度の高いキャラクターから、徳川家康、しかも影武者が主人公という事で感情移入しにくいキャラクターというハンデはありますが、面白いお話と卓越した劇画が良い作品。
家康と寸分違わぬ影武者・世良田二郎三郎。
関ヶ原の濃霧の中、島左近配下の甲斐の六郎によって家康が暗殺されてしまう・・・
家康討ち死にが戦場に駆け巡るが・・・
関ヶ原の戦いの後、家康が死んだ事を知った秀忠は・・・
本作の影の主人公とういうべき島左近。
誰にでも判りやすく漫画的だった「花の慶治」と比べると、設定とお話に重点が置かれた本作は玄人向けなのかな?と思ったりもしますが、当時読んでいた人も今読む返すと当時とは違った面白さを発見できるのではないかと思います。
物語は駿府城の築城で終了し第一部完となりましたが、主人公を世良田二郎三郎から、島左近に変更し「SAKON 戦国風雲録」として第二部へと続きます。