「柳沢きみお/流行唄」
・出版社 小学館・全2巻(B6版)
・出版年 1991年~1992年
・入手度 普通
・ジャンル 音楽 ドラマ
・おすすめ度 ★★ 歌は世につれ、世は歌につれ。
大手レコード会社の副社長の郡司正直。彼は社長に見出され婿養子になり、将来は明るいように見えたが・・・・旧友の死、実父の病気死をきっかけに、人は何のために生まれてきて、そして死んでいくのかを考えるが・・・
舞台は90年代前半。この頃は今からは考えられない程CDが売れた時代で、この流れがずっと続くのでは?と思われていた時代。
ミリオンセラーどころかダブリミリオンが何曲でた時代でした。
レコード会社の副社長・郡司は婿養子で次期社長と目されていた。
強烈な上昇志向を持っていたが・・・
旧友の死、父親の病死で人は何のために生まれてきて、そして死んでいくのかを考えるようになり一度きりの人生を謳歌しようとするが・・・
心は晴れず、何をやっても虚しさを感じる軍司は・・・
90年代の音楽(邦楽)シーンを舞台に描かれる中年男が人生について考えるお話。
作品的に自分はこう考えているが誌面に描かれているのですが、ちょっと妄執っぽいところがあり賛同できない部分も多いです。
老い、死と向き合っていかざるおえない年代となり、自分の残り時間について考えさせられる作品で、いつもの柳沢作品と違い重いタッチで描かれます。
この頃の柳沢きみおは、よっぽど人生について考えたのかこの時期の作品には似たような中年の悲哀や人生について語られた物が多く目新しさはないです。