「柳沢きみお/THE 大市民」
・出版社 講談社・全5巻(B6版)
・出版年 2003年~2004年
・入手度 やや難
・ジャンル ドラマ エッセイ
・おすすめ度 ★★ 第三弾 読み手を選ぶ作品。
自分の人生は自分だけのものならば、自分の生きたいように生きるもし人生に失敗しても男なら笑って死んでいける!
混迷を続ける21世界初頭。日本は、そして日本人はダメになってしまったのか?いいや、勝ち抜くことだけが大切ではない、ささやかながらも豊かな暮らし、そう、大市民としての生き方が、我々にはあるのだ!
「大市民Ⅱ」続編(また出版社が変わりました)。登場人物は山田(銀行員)、なっち(ヘルス嬢)、佐竹(無職・途中から登場)。
主人公・山形鐘一郎。仕事場を原宿から世田谷に引っ越し。
美味し!はこのシリーズでも健在。ただ以前のシリーズに比べると食関連のお話が減りました。
減った分は社会に対して言いたい事や怒りが描かれます。
勝ち組、負け組という言葉ももう死語っぽいですが良く使われてました。ヨン様ブームってあったなあ。この頃ヨン様を追いかけていた人たちは今どうしているのやら?
鋭いなあと思ったのがコレで東北楽天が出来る前にこんなことが書かれてました。
このシリーズはのびのびと描かれており、矢沢が出てきたり、ゴルゴタッチや楳図タッチになったりとギャグとしては面白いシリーズ。
三作目ともなると時間の経過(スタートから10年)もありだいぶ様変わりしております。あれほどあった車の話題はないのが寂しい限りですが、このあたりは借金返済の為に車を売り払ったからだと思われ著者の近況にお話がシンクロしてます。
現在20代後半以降であればこの頃の社会情勢なども判って面白く読めると思います。
次は「大市民日記」へと続きます。