ドラマ&映画のヒットもあり柳沢きみおの代表的な作品となった特命係長只野仁ですが、コミック版はファンにも全容が判らないぐらいに判りづらいのでまとめてみました。
「特命係長只野仁」 全9巻(00年~01年)
最初のシリーズ。良く言えばどこから読んでも楽しめる金太郎飴のような作品として完成しております。悪く言えば絵もお話もこの時点から全く進歩はありません・・・
「新・特命係長只野仁」 全20巻(02年~07年)
内容と入手のしやすさを考えるとこのシリーズが一番おススメで、登場人物はほぼこの作品で出揃います。この作品からTVドラマが始まり作品もドラマも大ヒットします。
「特命係長ファイナル」 全6巻(08年~09年)
現在続いているのがこのファイナルシリーズ。このシリーズ本が分厚く普通の2倍くらいあります。
これ以降からややこしくなります。
「特命係長只野仁 ファイナル Bbmfマガジン版」 全8巻(09年~12年)
上記のファイナル編と同じシリーズなのですがここから出版元が変更になり、コンビニ本だけで発売されるようになります(便宜上別けております)。
特命係長シリーズの中で最も入手が難しく、判りづらいのがここで巻数表記もなくなりサブタイトルがつけられます。
これとは別に既存作品がコンビニ本化しておりどれがどのシリーズなのか判りにくくいです。
「特命係長只野仁 ファイナルぶんか社コンビニ版」 続10巻(13年~)
版元がぶんか社に変わりコンビニコミックのみで発売。巻数表記なしサブタイトルありでこれまた順番がまったく判らない状態。
現行シリーズでこの作品から分厚いコンビニコミックになります。古本でも見かけるので比較的入手が可能なのでおススメです。
「特命係長只野仁 ルーキー編」 続6巻(09年~)
只野が特命社員となった経緯から描かれるルーキー編。バブル時代が舞台(90年代)で狂乱の世の中を描きつつ特命社員として成長する只野が描かれます。
この作品だけ時系列が違うので登場人物(女性陣)が違いますが、佐川、入江、黒川会長などおなじみの面々が登場します。またルーキー編のキャラクターが本編にも登場します。
「特命准教授・美作遼子」
「特命係長只野仁 ファイナル Bbmfマガジン版」の淑女の罠編、美人OLの闇編に収録。
この作品が特命シリーズなのかは判らず。凄十という栄養ドリンクの宣伝漫画状態なのですが、作中に只野も登場します。
ルーキー編にも凄十は登場しますが、その時には美作遼子は登場せず。
「特命係長vs特命女子アナ」 続1巻(2016年)
特命係長と特命女子アナのコラボ作品で両者が登場する作品が1編収録されており、あとは両作の既存作品を収録。
特命女子アナが気になるという人にはいいかもしれませんが、既に全作品持っているという人には1編の為に買うしかないファン泣かせの作品。
久々に特命係長シリーズを最初から読み直しました。既に連載は16年となり異例の長期シリーズとなりました。
昔からのファンには柳沢きみおの代表作は?と聞かれて特命係長シリーズは思い浮かびにくいのですが連載期間、発売巻数を考えると本シリーズが代表作じゃないかと思います。
著者の発言から察するに書きたい作品ではないけど書き続けなければいけない作品になっているようです。元々この作品の原案は出版社の提案からとの事。
本編の累計巻数が53巻(2016年7月現在)、ルーキー編が6巻(同)とシリーズ合わせて59巻もあるのですが、掲載雑誌が変わったり、発売版元が変わったり、コンビニコミックのみで発売されたりと波乱があり全容がつかみにくいシリーズになっております。
正直このシリーズがどこまで続くのかはまったく判りませんが、いつ読んでも安心でき、どこからよんでも読める作品はオッサン層にはありがたいので暫くは続くのではないかと思います。