「田中正仁/劇画 小牧・長久手の戦い」
・出版社 愛知県長久手町・全1巻(B6版)
・出版年 1991年
・入手度 難
・ジャンル 戦国時代/歴史 合戦
・おすすめ度 ★★☆ 秀吉と家康。
羽柴秀吉と徳川家康の最初で最後の小牧・長久手の戦いを判りやすく描いた作品。
特定の合戦を描いた作品は多く、戦国時代だと関ヶ原の戦い、大坂の陣、桶狭間の戦いは数多く描かれておりますが、秀吉VS家康の小牧・長久手の戦いを描いた貴重な作品。
本能寺の変から始まり、中国大返し、山崎の戦い、清州会議、賤ヶ岳の戦いと描かれます。小牧・長久手の戦いに至るまでの流れが良く判ります。
小牧・長久手だけでなく全国的な戦いで、秀吉、家康の各陣営に分かれます。
織田信雄が親秀吉派の三家老を処刑したことにより秀吉が出兵。池田恒興が秀吉方につき尾張犬山城を占拠。
羽黒の戦いで森長可は徳川勢に敗北、徳川勢は小牧山に陣を敷く。
家康本拠地・三河を攻めるべく池田恒興、森長可、堀秀政、羽柴秀次の別働隊が出発。
この動きは徳川勢に察知されており、白山林の戦いで羽柴秀次勢が敗走、桧ヶ根の戦では堀秀政が徳川勢を返り討ちにするも撤退。
長久手の戦い
森長可、池田恒興が打ち取られ、徳川勢の勝利ととなる。
戦に負けた秀吉は外交で巻き返しを図り、織田信雄と和議。これにより戦いの大義名分を失ってしまった家康。
和議となるが徳川の強さを見せつけた戦いで、これ以降の秀吉と家康との関係に大きな影響を与えた戦い。
判りやすい作品でおススメなのですが、出版元が愛知県長久手町となっており一般流通してなさそうな事と発行年が1991年とだいぶ時間がたっており入手困難な作品なのが残念。