「大西巷一/ダンス・マカブル~西洋暗黒小史」
・出版社 メディアファクトリー・全2巻(B6版)
・出版年 2010年~2011年
・入手度 難
・ジャンル 世界史/歴史
・おすすめ度 ★★★ 読み手を選ぶ作品。
中世ヨーロッパ。異常なほど発達を遂げた拷問と残酷な処刑の数々。特権階級を持つ貴族たちの際限のない欲望から生み出されたものや、魔女裁判、異端審問など宗教家たちのエゴから生まれたものなど、多岐にわたるそれらの拷問具や処刑法が使用された様々なエピソードをオムニバスで綴る暗黒絵巻。
ジャンヌ・ダルク処刑裁判、残虐皇帝カリグラ、スペイン異端審問、鮮血の貴婦人、十字架のイエス、聖なる怪物ジル・ド・レ、暗殺の天使と首切り紳士、魔女狩り将軍を収録。
タイトルを見ただけで登場人物や出来事、時代背景が判る人におススメですが、かなり残酷なシーンが収録されているので読み手を選びます。
ジャンヌ・ダルク処刑裁判 捕虜となり処刑されるまでが描かれます。
スペイン異端審問 様々な拷問器具が登場し実際に使われ拷問するシーンが描かれます。
鮮血の貴婦人 バートリー・エルジュベート(吸血鬼伝説のモデルで血の伯爵夫人)。
拷問器具・鋼鉄の処女が登場。
十字架のイエス 処刑されるイエスの姿が生々しく描かれます。
残酷でグロテスクなシーンが多い作品。怖いもの見たさで読むのはおススメできず。童話青髭のモデルとされるジル・ド・レが登場するお話では全編残酷なシーンが描かれます。今回取り上げた画像は比較的残虐でない物を選んで取り上げております。
暗殺の天使と首切り紳士にはパリの死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンが登場します。「坂本眞一/イノサン」を読んだ人には読み比べしてみるのも良いと思います。
元々はWEBコミック(今はもうない)だったので、あまり知られずにひっそりと発売されたのですが、読んだ人に衝撃を与える作品で、この漫画が凄かったというネタに取り上げらております。
紙媒体は入手困難ですが、電子出版版がでております。