「すぎたとおる・中島健志/大坂冬の陣・夏の陣」
・出版社 ポプラ社・全1巻(A5版)
・出版年 2008年
・入手度 普通
・ジャンル 戦国時代/歴史 学習漫画
・おすすめ度 ★★☆ コミック版日本の歴史シリーズ。
関ヶ原の合戦後、天下を手にしつつあった家康の、最後の大仕事とは?江戸誕生の瞬間、いったい何が起こったのか?
コミックや学習漫画では冬の陣、夏の陣のどちらかを描いた作品は数多く存在しておりますが両方を描いた作品は少なく、冬の陣~夏の陣の繋がりがつかみやすい作品。
関ヶ原の戦い以降から描かれ、大坂の陣の始まりとなった方広寺鐘銘事件が描かれます。
有名な真田丸の攻防戦が描かれます。
省略されがちな木津川口の戦い、鴫野・今福の戦い、博労淵の戦い、野田・福島の戦いも描かれており、真田幸村以外の戦国武将の活躍も描かれます。
徳川方の大砲による砲撃で和睦となり、その条件として外堀を埋められ、二の丸と三の丸を破却する事となる。
実際には外堀だけでなく内堀も埋め立てられてしまい大坂城は裸の城となってしまう。
堀を埋められ籠城することが出来なくなった大坂方は夏の陣では打って出るが、道明寺・誉田合戦では奮戦するも後藤又兵衛、薄田兼相が討ち死。
八尾・若江合戦の戦いでは木村重成が討ち死にし、大坂方は追い詰められていく・・・
最後の戦いとなった天王寺・岡山合戦で、毛利勝永、真田幸村が突撃し家康を追い詰めるが、あと一歩届かず幸村は討ち死。
大坂城は落城、豊臣秀頼と淀殿は自刃し豊臣家は滅亡。
大坂の陣=真田幸村の大活躍という作品が多い中、本作は大坂方、徳川方双方から描かれており、幸村以外の武将の活躍が客観的に描かれております。
ただし対象年齢層が小学生からとなっている為、○○の戦いなどの記載はなく事実の流れだけが描かれ判りやすさが優先されているようです。