「大西巷一/涙の乙女 大西巷一短編集」
・出版社 双葉社・全1巻(B6版)
・出版年 2015年
・入手度 普通
・ジャンル 世界史/歴史
・おすすめ度 ★★☆ 歴史が好きな人には+☆。
歴史の波に抗った、気高き乙女たちの復讐譚。「ブルターニュの雌獅子 復讐のジャンヌ」、「男装の殺人鬼 マネット・ボヌール」、「涙の乙女(アクリャ)~或るインカ皇女の悲劇~」と著者デビュー作「豚王」を収録。
現在「乙女戦争」を連載中の大西巷一の短編集。自分の中では異色西洋史作品「ダンス・マカブル」の印象が強く、本作もその流れを組む作品。
「男装の殺人鬼 マネット・ボヌール」
男への復讐心に取り憑かれた、男装の麗人にして連続殺人鬼
「ブルターニュの雌獅子 復讐のジャンヌ」 ジャンヌ・ド・ベルヴィル
百年戦争で、女海賊として活躍した女傑。復讐の鬼。
「涙の乙女(アクリャ)~或るインカ皇女の悲劇~」
インカ皇帝アタワルパの妹、イネス・ワイラス・ユパンキ
マネット・ボヌールは坂本眞一の「イノサン」あたりが好きな人には受け入れやすいかも。
ジャンヌ・ド・ベルヴィルは名前は覚えておらずでしたが百年戦争時にそんな女傑がいたというような本を読んだ事がありましたが、あとの二人は全く知らずでした。
それにしてもマイナーすぎて調べてみたら著者のブログへ直行で、ほとんと知られてない3人を取り上げられております。内容的には著者のファンであれば間違いなく楽しめます。
「豚王」 アフターヌーン四季賞受賞の著者デビュー作だそうです。
ベルゼルクのような世界観。絵のタッチが似ているからそう感じるのかもしれません。