「安倍夜郎/山本耳かき店」
・出版社 小学館・全1巻(A5版)
・出版年 2010年
・入手度 普通
・ジャンル ドラマ
・おすすめ度 ★★☆ 安部夜朗のデビュー作。
人に耳掃除をしてもらうという、そこはかとなく淫靡で、限りなく官能的な世界。人々は山本耳かき店で恍惚とした時間を味わい、その先に・・・
安部夜朗といえば「深夜食堂」がまっさきに思い浮かぶのですが、その安部夜朗のデビュー作はあまり知られておらずで、本作にはデビュー作の2004年の第一話から収録されております。
縁日で買った耳かきのとりことなってしまったトオル。暇さえあれば耳かきをしていたが、壊れてしまい悶々とする日々を過ごす。
縁日で耳かきを売っていた女主人の山本耳かき店へ行くトオル。
耳かきをしてもらい恍惚となり最後のふぅでいってしまったトオル・・・
山本耳かき店には老若男女様々な人々が訪れ、様々な人生ドラマが描かれる。
面白さが伝わりにくい作品ですが、個人的には好きな作品。たかが耳かきされど耳かきの世界が描かれ、こんなお店があったらなあと思います。
今巷によくある耳かき店とは違う純粋な耳かき店のお話です。
本作の装丁が凝っており和紙で障子を表現しております。