「河村恵利/遠つ迷い路」
・出版社 秋田書店・全1巻（新書版）
・出版年 2011年
・入手度 普通
・ジャンル 戦国時代/歴史
・おすすめ度 ★★☆ 最上家秘聞。
鎌倉以来の奥州の名門・最上家。出羽国57万石を領した最上家が戦乱の世を生き抜くために下した苦渋の決断と、そしてその先に掴んだ光明とは・・・悲劇の姫・駒姫の物語を含む全5編収録。
戦国時代の最上家が描かれた珍しい作品。
最上家 戦国時代の義森（10代目当主）～義光～家親～ 義俊までの時代が描かれます。
「雪解けの足音」 義守と義光の諍い。義光と弟・義時との家督争いが描かれます。本作には登場しませんが義守の娘・義姫は伊達政宗の生母。
「遠つ迷い路」 義光の嫡男・義康（暗殺）と家親の家督争いが描かれます。
「山の辺」 家親と補佐する叔父・最上右衛門義忠が描かれます。後半は家親の嫡男・義俊の代となり、減封されます。本作の中でもっとも興味深いお話でした。
「血の杯」 最上義光の娘・駒姫が豊臣秀次の処刑に連坐する物語。
漫画ではほととんど取り上げられることのない最上家が描かれます。戦国時代の歴史漫画が好きなコアな人におススメしたい作品です。
もう1作「わらべ成敗」という短編が収録されておりますが、こちらは最上家には関係のないお話なので割愛。