「黒藤広隆・南條範夫/第三の陰武者」
・出版社 リイド社・全2巻
・出版年 2007年
・入手度 普通
・ジャンル 戦国時代
・おすすめ度 ★★ 独自の世界観の作品。
小さな野心と偶然の出会いが運命の激変をもたらす。三田谷城城主・池本安高の身替わりの御役目を受け、戦国乱世を影武者として生きることとなった二宮杏之助。その数奇な運命を描く。
南條範夫の原作を劇画化した作品。南條範夫と言えば多数の漫画家が描いた「駿河城御前試合」が有名で、本作もあの作品と同じく残虐な描写のある作品です。
舞台は飛騨。飛騨を舞台にした戦国漫画は非常に珍しいと思います。
城主・池本安高に瓜二つであった二宮杏之助は農民から百石取りの武士となる。
三田谷城城主・池本安高の三人目の陰武者となり、訓練を続けるが・・・
合戦で城主・池本安高が左目を失う・・・陰武者達は同じく左目を抉られ左目を失う事に・・・
そして次の合戦で、城主・池本安高は城を追われ右腕を失う、陰武者の二宮杏之助は己の右腕を失う事を恐れて・・・
陰鬱なお話ですが、独特の世界観が良い作品。癖があり好き嫌いがはっきり出そうですが、個人的にはこういう戦国漫画もありだと思います。