「横山光輝・山岡荘八/伊達政宗」
・出版社 講談社・全8巻(B6版) 全4巻(文庫版)
・出版年 1986年~1987年
・入手度 普通
・ジャンル 戦国時代
・おすすめ度 ★★★★ 伊達政宗を知りたければ本作がおススメ。
奥羽伊達家に一人の男児が誕生した、幼名を梵天丸、後の独眼竜・政宗である。幼くして片目を失う不幸にもめげず、成長する梵天丸。十歳で元服、愛姫を嫁に迎え、名も政宗と改め初陣する。名称伊達政宗の生涯を雄渾に描いた作品。
政宗誕生前から死までを描いております。作中には政宗の野心、謀反心の描かれており、晩年はそれらを捨て去り、平和に寄与する姿が描かれているのですが、そこに至るまでが見事に描かれているのが良いと思う作品。
幼名・梵天丸 幼き日の政宗についてかなりのページが割かれております。十八歳で伊達家の当主となり奥羽を統一を目指す姿が描かれ、激戦の人取橋の戦いも描かれます。
小田原遅参のエピソード。政宗の秀吉に対する感情も描かれます。
一揆の首謀者と疑われ、白装束と金の十字架で上洛する政宗。
本作は政宗の天下に対する野心が描かれ、風船のように天下が誰かの手に移るのを心待ちにし、それに備える政宗が描かれます。
イスパニアに援軍を頼み、キリスト教を保護し、娘婿の忠輝を次の将軍にと様々な陰謀を想う政宗が描かれます。
進退窮まって思案する政宗。家康に適わず、天下泰平の為に野心を捨てる政宗。
徳川三代将軍に仕えた政宗。家康、秀忠を見送り、家光に仕える。
政宗の死までが描かれます。
幼少期~主要な出来事~死までが描かれているのが良いです。非常に判りやすく描かれており、政宗についてこれから知る人にも、かなり知っている人にもおススメな作品。