「The Last Samurai」・2003年・アメリカ
監督・エドワード・ズウィック
●あらすじ
ネイサン・オールグレン大尉(トム・クルーズ)は南北戦争にて名誉と国のために命を賭けた英雄であった。戦争が終わり、時代の変化とともに、彼が戦った戦闘は今や過去のささやかな出来事に変わり果て、さまよえる男となっていた。
勝元(渡辺謙)はサムライ一族の長であり、深く尊敬されている男だ。明治維新後の日本、押し寄せる近代化の波の中、勝元はサムライの時代の終わりを察知していた。しかし勝元は戦わずして去るつもりはなかった。
●感想・・・観るのは3度目
10ン年ぶりに観ました。様々な感想が語られているのですが、否定的な意見も多く、そのほととんどが考証の誤りなどを指摘した物。
この時代にコレはおかしいとか、ありえないとかは言いたくなるのは判るけれど、映画(特にアメリカ市場)として成立させるためには必要なんだと思います。
海外の人が作成したこの時代を描いた作品としては良く出来ており、むしろ日本でこういう映画が作成されてこなかった事の方を批判すべきことじゃないかと思うばかり。
オールグレンのモデルは幕府側のフランス軍事顧問団・ジュール・ブリュネで、この映画より前にとある小説で興味を持った人でした。
史実ではフランス軍を離脱し箱館に従軍し五稜郭陥落前に脱出しフランスに帰国したそうです。
勝元のモデルは西郷隆盛だと思いますが、それ以外の人物の要素も加えられているようです。
正直トム・クルーズ出演作品の中では凡作かな?と思います。本作はトム・クルーズありきの映画で、正直この題材で映画化出来たのは凄い事だと思います。
チャンバラ(しかも二刀流)するトム・クルーズの姿。
本作では悲壮感溢れる役どころで好演しております。
今回調べて意外に観ており、一番良かったのは「グローリー」。「恋におちたシェイクスピア」も良かったけどこちらは監督作品ではなく、制作のみなので除外。
今までは良い映画を観ても気になる出演者の他の作品をチェックぐらいで、監督や制作に関して調べる事はほととんどありませんでした。
記事を書く際に調べてみると、意外な事に気が付かされたり繋がりが判って面白いです。
●福本清三
今回気になっていたのがこの人。
たぶんほととんどの人は、名前を聞いて作中での役どころが判らずだと思いますが・・・
寡黙な護衛役で、たったセリフは一言でしたが名斬られ役ここにありの最期でした。
「土山しげる/京都太秦行進曲 斬られ屋一代」を読んだ時に気になり続けておりました。
色々な繋がりのある映画で、久しぶりに観てそれを再確認するばかりでした。