「岡崎二郎/ファミリーペットSUNちゃん!」
・出版社 小学館・全2巻(未完の模様・B6版)
・出版年 2003年・2006年
・掲載誌 ビッグコミック
・入手度 普通
・ジャンル 両生類/動物 ドラマ
・おすすめ度 ★★★☆ ファミリードラマ。
高校生の長女・里子の心を和ませるため、ペットを飼うことにした霜月家。そこで双子の妹たちが拾ってきたのは、なんとオオサンショウウオだった!
さすらいの特別天然記念物にして自称100歳のこの生き物、酒もあおればタバコも吸う、勝手気ままなオヤジ系のペット・サンちゃん。
霜月家の双子が拾ってきた石は自称・百歳のオオサンショウオだった!
サンちゃんと名付けられ霜月家のペットとなったサンちゃん。
酒を飲み、煙草を吸う自由気ままなオヤジペット。
今まで様々な動物が擬人化されてきましたが、両生類、しかもオオサンショウウオの擬人化はかなり珍しいと思います。
序盤はギャグも含んだドラマがメイン。お話が進むにつれて様々な問題を取り上げられます。
ニホンカワウソと間違えれたヌートリアについてのお話。
人間の都合で連れてこられる、保護される、間引かれる動物について語られます。
絶滅したニホンオオカミの話
外来種のお話はこの頃から問題提起されつつも、解決できない問題。
ガラパゴスゾウガメの最後の生き残りロンサムジョージ(2012年に死亡)の話。
サンちゃんと霜月家の人々との交流を描いたファミリードラマですが、作中では様々な問題提起と鋭い指摘がなされております。
著者の作品は大人向けの物が多いですが、子供が読んでも大人が読んでも感じ考えさせられる作品が多くおススメです。
「岡崎二郎SF短編集 ビフォー60」に本作未収録のお話が5話収録。これは近いうちに購入して紹介したいと思います。
以前はプレミアがついている作品もありましたが、現在では作品のほぼすべてが電子版で読むことができます。残念なのは漫画家としてほぼリタイア状態だという事で、これだけの才能が埋もれてしまうのは惜しいばかりです。