「石神保・牛次郎/釘師放浪記」
・出版社 日本文芸社・全6巻(B6版)
・出版年 1986年~1988年
・掲載誌 別冊漫画ゴラク
・入手度 やや難
・ジャンル パチンコ/ギャンブル
・おすすめ度 ★★ 放浪釘師物語。
一匹狼の天才釘師・剣崎球人。剣崎はパチンコ業界の行先を憂いながら、パチンカーの為にホールを渡り歩く放浪釘師。
そんな剣崎の元にはホールから様々な依頼が舞い込み全国のホールへ旅立っていく。
牛次郎の同名小説をコミック化した作品。コミック版は恐らく80年代前半~中頃が舞台となっており、小説版とはかなり差異がありそうです。
一匹狼の天才釘師・剣崎球人。報酬は一週間で300万円!
釘を調整し開店を迎える・・・
パチンカー大興奮の釘でホールは大盛況。
仕事を終えた剣崎は去り、次のホールへと向かう・・・
作中では釘に関しての技術的な事にはほととんど触れられず。
この作品で一番違和感を感じるのが釘の調整シーン。恐らく絵的な派手さを求めたようで、動きが釘師ではなく大工になってます。
パチンコ漫画として読むとちょっと厳しいかもで、本作は人情物の放浪記漫画。
牛次郎はパチンコで釘師物「ビッグ錠/釘師サブやん」の原作者として有名。癖のある作品ですが、今読んでも面白い一作。
原作者が同じ本作も期待していたのですが、癖が無くサラサラッと読めるのはいいのですが、淡々としすぎていて面白味に欠けるのが残念。
釘師が登場するパチンコ漫画は古い作品のみで、今や絶滅ジャンルの漫画なのですが、↑の「釘師サブやん」をはじめ多数の漫画が出ておりました。
他の作品は釘師対パチプロが描かれる作品が多いのですが、本作は釘師対店長・経営者、釘師対釘師も描かれている珍しい作品。
どうでもいい事ですが最近のニュースを読んでいたら、新しい規制でガラス戸が開かなくなり、釘の調整が出来なくなるそうで、時代の移り変わりを感じるばかりでした。