「魚戸おさむ/大畸人伝・魚戸おさむ短編集」
・出版社 小学館・全1巻(B6版)
・出版年 1996年
・掲載誌 ビッグコミック・スペリオール ンビッグコミック・オリジナル
・入手度 普通
・ジャンル 人物伝/歴史 短編集
・おすすめ度 ★★☆ 短編集。
岸田吟香、高橋是清を描いた大畸人伝。短編「我が家の根っこ」を収録。
岸田吟香(Wiki) 日本初の民間邦字新聞「海外新聞」の創始者。ヘボン式ローマ字で知られるヘボン博士と共に和英英和辞典「和英語林集成」を出版。先駆者・岸田吟香の人生を描く。
岸田吟香は本作で初めて知りったのですが、知るにつれて面白い人だなあと思うばかり。
日本で初めて卵かけご飯を食べた人としても有名。
作中では同時代の渋谷栄一、下河原恵利子、福沢諭吉、沼間守一が登場。
高橋是清(Wiki) アメリカに渡り、奴隷として売られるなどの辛酸を舐めながらも英語を修めて帰国。数々の公職への奉職・辞職、放蕩生活など紆余曲折を経ながらも、大蔵大臣を務めること7度に及び内閣総理大臣も歴任。高橋是清の波瀾万丈の人生を描く。
高橋是清は名前は知れど何をした人かは知らずでした。
総理大臣としてよりも大蔵大臣としての評価が高く、それゆえに2.26事件で襲撃される。
「我が家の根っこ」 勤めていた東京の会社が倒産し、妻の実家を頼って札幌で職を探す三木裕次郎。その姿を通して、家族の在り方を問う短編。
いずれの作品も読みごたえがありおススメの1作。
本作は魚戸作品の中ではあまり目立たずですが、ファンのみならず、明治~大正~昭和の歴史に興味がある人におススメです。