「小川隆章/渺々」
・出版社 講談社・全1巻(未完A5・版)
・出版年 2001年
・掲載誌 モーニング
・入手度 普通
・ジャンル 海洋/魚
・おすすめ度 ★★☆ 海の生命のドラマ。
海洋の王者・マッコウクジラがみせる神のごとき知恵、2万キロに及ぶアカウミガメの大航海、殺戮を宿命とするシロワニがみるあわい夢?
漫画でしか絶対に描き得ぬ“海の生命”の輝けるドラマ7編を収録!
漫画でしか絶対に描き得ぬ“海の生命”の輝けるドラマ7編を収録!
第一話「跡を継ぐ者」 マッコウクジラの生態が描かれるお話。
群れのリーダーとその孫の白いクジラ
シャチに襲われ、子供を守るクジラ
年老いたリーダーに変わり後を継ぐ白いクジラ
第四話「大航海」 アカウミガメ
2匹の雌のアカウミガメの大航海が描かれます
前半は過酷な生存競争で、生まれてすぐに大海原へと向かいます。
後半は過酷な生存競争を勝ち抜き成長した2匹は生まれた浜へに帰ります。
次の世代へと引き継がれる血
タイトルの渺々(びょうびょう)は、はてしなく広がるさまの意味。
個人的にはマンタ(だと思うけど)とコバンザメの物語が面白かったです。
このお話を取り上げるかかなり迷ったのですが、一般的なマッコウクジラとアカウミガメのお話のほうが判りやすいかなと思い取り上げてみました。
この他の話にはウミイグアナ、ダテハゼ、テッポウエビ、シロワニ、リフィー・シードラゴン、ゴバンザメが登場します。
読後に思ったのは隠れた準名作的な作品だなあで、久々にジャケ買いしてのヒットでした。
昔ジャンプで連載していた「岸大武郎/恐竜大紀行」の海編のような作品で、ちょっと擬人化されて魚達の物語が展開されます。
大人が読んでも子供が読んでも面白い作品は少ないのですが、本作はどの層が読んでも面白い作品でおススメです。
本作は未完のようで、最終話は著者のHPにて無料公開されております。