「とみ新蔵/柳生連也武芸帖」
・出版社 リイド社・全5巻(B6版) コンビニコミック
・出版年 2001年~2003年
・入手度 普通
・掲載誌 -
・ジャンル 時代劇 日本史
・おすすめ度 ★★★☆ 柳生最強剣士。
新陰流第五代宗家として、剣の道を究めんとする柳生厳包(後の連也斎)。
冴え渡る剣筋を怖れた江戸柳生の策謀は熾烈化し、連也を亡き者にせんと次々と襲いくる刺客を、連也の剣技が迎え撃つ!
柳生厳包(後の連也斎)。
徳川光友の剣術師範となる柳生厳包。
本家である尾張柳生と江戸柳生についての判りやすい説明がされております。
柳生といえばまっさきに思い浮かぶのが柳生十兵衛で、厳包の父・兵庫助とは従弟の関係で、厳包にとっては十兵衛は従伯叔父。
十兵衛は本作でも流浪の剣士というか求道者的な存在で登場します。
技の流れにそってコマ割で紹介されており流れるようなコマ割りが良く非常に読みやすい作品。
剣だけでなく槍や弓矢での対処も描かれており武術全般についての造詣が深い作品。
作中の流れは江戸へと急ぐ柳生厳包を亡き者にすべく江戸柳生の刺客が次々と現れ、厳包の行く手を遮ぎります。
非道な手口を使う江戸柳生に対して憤怒する厳包が描かれます。
この作品では尾張柳生が正義で江戸柳生は悪としてはっきりと色分けされて描かれます。漫画ではどちらかというと逆のパターンの方が多いので、そういった面では本作は異色作。
3巻巻末に「柳生実話 鬼の包丁」を収録。
とみ新蔵は柳生物の作品が多く厳包の父・兵庫助を描いた「柳生兵庫助」、十兵衛を描いた「魔界転生」がありこれらの作品もおススメです。