「次原隆二/レストアガレージ251」
・出版社 新潮社・全33巻(B6版) コンビニコミック
・出版年 2001年~2010年
・入手度 普通
・ジャンル 車/乗り物 レストア ハートフルドラマ
・おすすめ度 ★★★☆ 車&人のレストア物語。
役目を終えた廃車たちを新車当時の姿に戻す作業・レストア。
里見夢次郎は持ち主の人生までをもレストアする!取り戻したい想い、忘れられない過去・・・今日も251の店内に、様々なドラマが交錯する。
日本一のレストア職人・里見夢次郎
店舗名のレストアガレージ251は業界用語と言い張るがダジャレっぽい。
主な登場人物は夢次郎と孫で居候のテツと自動車オタク・マロの3人。
お話はいわくつきのボロボロの車が持ち込まれるところからスタート。
第一話ではトヨタ200GTが登場。
なぜレストアするのか?依頼人の車に対する想い出が語られます。このドラマパートが秀逸でベテラン次原隆二ならではと思うばかり。
レストア漫画ですがレストアシーンは意外に少ないです。
このあたりは作品の流れを考えると当然の処置で技術的な補足以外はあまり描かれず。
レストア完了し蘇る200GT。依頼人の心もレストアしハッピーエンドで終了。この流れが毎話繰り返されていきます。
ワンパターンというよりは金太郎飴的な作品でどこから読んでも楽しめます。
レストアがメインですがレース(ミッレミリアとサーキットでのレース)などもありますが、それ以外は全てレストアのお話でよくもまあこんなに続いたよなあと思うばかり。
旧車しか登場しない車漫画なので読み手はかなり限定されますが、夢次郎が車だけでなく人の心もレストアしていくお話が良いです。
ドラマパートの出来が良くハートフルストーリーが好きな人におススメ。ちょっとお涙ちょうだい的なお話がワンパターンすぎな気もしますが安定感のあるお話が良いです。
登場車が旧車なので登場人物の年齢も異様に高く車漫画としては非常に珍しい作品。
今時の車漫画だと無理に若い女性を登場させ萌え要素はなく本作は車好きが楽しめる車漫画として完成度が高いです。
登場する車の生い立ちや時代背景も描かれております。
メカならお任せで技術的な補足もあります。
毎話誰かしら泣く作品で、特に夢次郎は涙腺が弱いのか泣きまくり・・・
ちょっと残念なのが途中で休載し「少年リーダム」を連載。「少年リーダム」完結後に本作を再開するのですが・・・今度は掲載誌の「週刊コミックバンチ」が休刊が決定(その後月刊コミック@バンチと月刊コミックゼノン)。
本作は継続連載される事なく、いつものごとく打ち切り展開で作品が終了してしまいました。
長期連載でありながらもこのラストかよで、この作品まで打ち切り王の名に恥じない最後でした。
バンチコミックス(新潮社)で発刊された作品は後に徳間書店版で発刊された作品(エンジェルハート、蒼天の拳など)が多いのですが、本作は漏れており新潮社版のみ。
週刊コミックバンチ休刊のゴタゴタもあり30巻台は数が少なく結構いいお値段になっております。
電子出版版がありますが流石に全33巻ともなると結構いいお値段なのが気になる所かも。
参考・作品内に登場しレストアされる車(興味がない人は読み飛ばし推奨)。
トヨタ 2000GT、マツダ サバンナGT、スバル360、日産 フェアレディZ(240)、日産 シルビア(CSP311)、いすゞ ベレットGT TypeR、ホンダ S800、日野 コンテッサ1300、プリンス スカイラインGT-B、スズキ フロンテ360SS、トヨタ 1600GT、トヨタ トヨペットクラウンRS、マツダ コスモスポーツ、トヨタ スポーツ800(ヨタハチ)、いすゞ 177クーペ、マツダ キャロル、三菱 ギャランGTO、トヨタ カローラレビン、日産 チェリーX-1R、ホンダ N360、日産 フェアレディ2000(SR311)、トヨタ セリカ1600GT、ポルシェ 930ターボ、マツダ コスモAP、ダイハツ ミゼット、富士重工 スバル1000、日産 サニークーペGX-5、プリンス グロリアスーパー6、三菱 ランサーGSR、ホンダ バモス・ホンダ、ダイハツ コンパーノスパイダー、マツダ T2000、プリンス スカイラインスポーツ、ホンダ 1300クーペ9、ダットサン フェアレディ(SPL212)、トヨタ ランドクルーザー、マツダ サバンナRX-7(SA227)、ホンダ S600クーペ。