「岡村賢二/明智光秀」
・出版社 リイド社 全1巻
・出版年 2008年
・入手度 容易
・ジャンル 歴史
・おすすめ度 ★★ 戦国武将列伝。
乱世を鎮め天下を獲る、という野望を持つ明智光秀。信長と出会い主従関係を結ぶが、野望もろとも全てを信長に見透かされていた。
そして天正十年六月二日、天下統一を目前にした主君・織田信長を、本能寺で討う事に・・・
明智光秀と聞くと本能寺の変、三日天下、そして謀反人の印象が強いですが、本作は短いながらも明智光秀を掘り下げて絵が描いております。
物語は足利義昭の使者として織田信長に拝謁し、織田の家臣になる。金ヶ崎の退き口、叡山焼き討ち、本能寺の変が描かれます。
ページ数の都合と光秀の場合前半生が不明な為、生い立ち等は描かれず。また合戦シーンなどは少なく、光秀の心理が描かれることが多いです。
信長が邪魔になったのであれば、いつでも討ちに来るがよいと言われ、約定するが・・・
光秀の心理が数多く描かれております。
本能寺の変 約定を果たすために信長を討つ。この後山崎の合戦が描かれて終了。
本作には、ガラシャ~儚き戦国の華~も収録。明智光秀三女で、細川忠興の妻・玉の物語。
本作の光秀は高潔さゆえにちょっと綺麗すぎかな?と思いますが、他の作品とは違った光秀が描かれた作品で短いながらも良くまとまっております。
ただ長年の(他の作品による)明智光秀像が染み込んでいる人(自分もですが)にはちょっと受け入れにくいタイプの明智光秀像かもしれません。