「滝沢聖峰/明けの彗星 航空戦記短編集」
・出版社 小学館・全1巻(B6版) コンビニコミック
・出版年 2006年
・入手度 普通
・ジャンル 航空機/ミリタリー
・おすすめ度 ★★☆ 短編集。
少年時代、飛行士になる夢を抱いた大貫は、軍隊に入ることでその夢を実現させる。実戦配備される大貫一空曹は、戦争という現実の前に戸惑いを見せる。
大貫は初めて敵機を撃墜し浮かれるが、戦闘中、自分を助けようとして被弾した友人の菅野が死んだことを知り・・・
「大陸基地航空隊」、「複葉艦戦隊」、「海鷲の落日」、「蒼昊の銛手」、「最後のト連送」、「明けの彗星」、「真夏の赤蜻蛉」、「闇の誘導路」を収録。
マレー沖海戦を描いた「蒼昊の銛手」
「最後のト連送」 蒼昊の銛手の登場人物達が特攻を拒否するが、強制的に特攻させられる。
実際にあった出来事で、お国為と死地に若者を追いやる軍人の姿が描かれております。
他人の命はタダと変わらなく、実際赤紙一枚で集められる消耗品と変わらなかったという記述を読んだ事があります。
太平洋戦争の様々な戦場が描かれ、各種航空機が登場します。
どちらかというとマニアックな機体が多く、その機体に関わる兵士の姿が描かれております。
近年航空漫画と言えばまっさきに思い浮かぶのが滝沢聖峰で、著者の作品は好きで結構読んでいるのですが、なかなか取り上げにくいジャンルなのでほととんど記事化しておらず。
そもそも現在では読み手が少ないジャンルで、70年代~80年代に松本零士、新谷かおるの作品を読んで育った世代はもう40代以上となっており、その世代のうちごく僅かな人が読んでいるのが今の航空漫画の世界じゃないかと思います。