「柳沢きみお/大市民 最終章」
・出版社 双葉社・全1巻(A5版)
・出版年 2015年
・入手度 普通
・ジャンル ドラマ エッセイ
・おすすめ度 ★★ 第七弾(単行本としては第五弾) 読み手を選ぶ作品。
大市民シリーズが25年の時を経てついに完結。高年期を迎えた山形は何を食べ何を語るのか!? これを読んで今一度、人生を見つめ直そう!
「大市民日記続編」最初の出版社・双葉社に戻る。単行本描き下ろしとして発刊。登場人物は山形鐘一郎ただ一人の最終章。
67歳になった山形鐘一郎が語る最後の大市民。
思えば一番最初に登場した時が45歳でした。このシリーズも22年経ちこのシリーズで終了(?)。
これまでの作品に多かった社会や個人に対する怒りは描かれず。また他の登場人物もなく、山形による独白で物語が進んでいきます。
本作では人生観というよりは死生観について描かれることが多く、このあたりは年齢の若い読者にはちょっと理解しずらいかもしれません。
著者自身の事についても描かれ、このあたりは著書「なんだかなァ人生」に書かれております。
バブル後自己破産寸前となるのですが、仕事で返済するのが著者らしい。
食については相変わらず描かれ、大好きな白菜鍋も登場。車に関しては振り返る形でちょっと登場するのですが現在はすべて手放し運転してないとの事。
この作品では珍しく著者近影があり、山形=著者で似ているなあと思うばかり。
長らく続いた大市民シリーズもこれで終了(?)。正直最初と途中と最後でこれほど違う漫画というか作品は珍しいと思います。