「岡崎二郎/NEKO2」
・出版社 小学館・全2巻(B6版)
・出版年 1998年~2000年
・入手度 普通
・ジャンル 猫/動物 ドラマ
・おすすめ度 ★★☆ 岡崎二郎ファンなら+★。
多摩丘市に住む亜紀ちゃんは、一見どこにでもいるようなフツーの小学生だが、なんとネコ語が話せてしまうのだ!
彼女が子供の頃、母親に隠れて飼い猫ミミのおっぱいを飲んで育ったからと思われる。そんな亜紀ちゃんが、今モーレツに怒っている。多摩丘市が、増えすぎた野良ネコを一掃しようと様々な作戦を打ち出してきたからだ。
ミミのお乳を飲んで育った亜紀はネコ語を話せるようになった。
設定的にはありがちですが、作品内容が良く、猫の目を通して見た(語られる)愚かな人間達が描かれます。
増えすぎた野良猫対策として処分される猫達。人間の都合のみが優先される世の中。
人間の愚かさについて描かれるのは岡崎作品ならではですが、ズバッと鋭く物事の本質を突いており、考えさせられる言葉が多いです。
黒猫の迷信について描かれ、まさに迷信を信じた人間は自らの手で首を絞める。
希少であること、純血である事にこだわる人間。純血(血統)に宝石の勝ちがある・・・
今回シニカルな部分の画像のみを使っておりますが、作中には明るいお話やほろっとするお話も数多く収録されております。
鋭くシニカルでありながらも考えさせられる作品で他の猫漫画とは毛色の違った作品に仕上がっております。著者のファンにおススメですが、変わった猫漫画を読んで見たい人にもおススメです。