「塀内夏子/イカロスの山」
・出版社 講談社・全10巻(B6版)
・出版年 2006年~2007年
・入手度 普通
・ジャンル 山岳 ドラマ
・おすすめ度 ★★★★ 山岳ドラマ。
エベレスト人類初登頂から半世紀。現代に、新たな8000m峰が発見された!その報せに世界中のクライマーが沸き立つ中、かつて数々の山を制覇した名コンビが偶然再会する。一人の男は、今もすべてを頂の上にささげ続け、もう一人は下界にしがらみを持ちすぎていた。
学生時代のザイルパートナーだった平岡と三上。
卒業後、三上は就職せず山に生き、三上は医師となり靖子と結婚し子供でで安定した生活を送っていたが・・・
ヒマラヤに8000m級の未踏峰の山が発見され、その山に初登頂した者には名前を付ける権利が与えられる・・・この報道ににより世界中のクライマーがわきたつ。
紆余曲折ありながらも三上は医師としてメンバーに加わる。
登山の知識が無くても判るようになっております。
各国のチームが事故で撤退し、残るはアメリカ隊と日本隊だけとなる。
様々な困難が起るが、平岡と三上はそれを克服し頂上めざし登り続ける。
頂上まであと少し、無事登頂できるか?アメリカ隊との初登頂争いは?
手に汗握る展開が続きます。本作では登頂=ゴールでなく、下山が描かれここでも大きなドラマが描かれます。
山岳漫画には非常に珍しい恋愛の要素が取り入れられており、平岡、三上、靖子の3角関係が描かれ、最後に決着がつけられます。
このあたりは山岳漫画好きな人には余計な要素なのかもしれませんが、作品の中でいいアクセントととなっており他の山岳漫画とは趣の違った作品に仕上がっております。
ドラマ性の高い作品なので現実との乖離はあるのでしょうが、読んで面白い作品であることは間違いなく、映画のような展開が続きます。初めて山岳漫画を読む人や女性におススメです。