「滝沢聖峰/二兎物語」
・出版社 リイド社・全2巻（B6版）
・出版年 2014年～2015年
・入手度 普通
・ジャンル 出版 時代劇
・おすすめ度 ★★☆ 江戸時代の出版事情。
識字率はほぼ１００％！絵入りの貸本は大人気！私家版（同人誌）も存在。実は、江戸はマンガ都市だったのです。創作物を愛でる心は江戸も現在も不変！
侍・白河勝之進は一人前になるべく奮闘中。二人の日常には貸本・浮世絵・私家版の作り手やそれら作品を愛する人々の熱気が溢れていたのでした。
滝沢聖峰と聞いてピンとくる人のほととんどが空戦物の作品を思い浮かべると思うのですが、本作は江戸時代を舞台にした絵師の物語。
主人公・白河勝之進。武士だが絵で食べていきたいと思っており、一人前になるべく修行中。出戻りのまりと暮しながら成長していく姿が描かれます。
江戸時代の世相や、本（絵付）についての様々な事が描かれます。
現代の同人誌のような私家本の即売会があったり。春画があったりと時代は変われど本に対してはいつの世も変わらない庶民の姿が描かれます。
地味な作品ですが、見知らぬ世界が見えてくる作品です。